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電子ペーパーとは一体何?紙や液晶との違いを解説

電子ペーパーとは一体何?紙や液晶との違いを解説

「電子ペーパー」という言葉をきいたことがある人は多いのではないでしょうか。

紙でも液晶でもない「電子ペーパー」を用いた製品が実用化されはじめています。そこで、この記事では電子ペーパーが紙や液晶とどのように違うのかについてご紹介していきます。

 

1.電子ペーパーとは

 

電子ペーパーコンソーシアムでは電子ペーパーを「ハードコピー(印刷物による表示)とソフトコピー(電子ディスプレイによる表示)の機能のそれぞれの長所を併せ持つ第三のヒューマンインターフェースの総称」と定義しています。

引用元:電子ペーパーコンソーシアム|用語集 電子ペーパー

(https://epaper.jbmia.or.jp/words/%e9%9b%bb%e5%ad%90%e3%83%9a%e3%83%bc%e3%83%91%e3%83%bc/)

 

電子ペーパーは紙と同じく、身の回りの光を反射させることで画像を表示させる反射型表示メディアであるため「目に優しい」という特長、そして、液晶や有機ELと同様に「何度でも書き換えられる」という特長を併せ持つ製品です。

次の章ではその具体的な特長、紙や液晶との違いについて説明します。

 

2.電子ペーパーの特長

 

電子ペーパーには大きく3つの特徴があります。

 

・超低消費電力

・高視認性

・薄型・軽量・フレキシブル

 

それぞれについて説明をしていきます。

 

超低消費電力

 

電子ペーパーは表示を切り替えるときにだけ電力を消費します。また電源供給がなくても表示を続けることができます。そのため、液晶や有機ELと比べ圧倒的な低消費電力を実現することが可能です。

 

高視認性

 

液晶や有機ELと違い電子ペーパーはバックライトを全く必要としないため、目が疲れにくく、ブルーライトによる目への影響の心配がありません。

また、従来の紙と同じように反射型の表示を行うため視野角はほぼ180°で、太陽光下での視認性が抜群です。

 

薄型・軽量・フレキシブル

 

電子ペーパーはマイクロカプセル状の電子インクを前面にプラスチックフィルム、後面にTFT基盤を貼り付けた単純な作りをしています。そのため、薄型・軽量・フレキシブルという3つの特長の実現が可能となっています。

 

電子ペーパー、紙、液晶、有機ELの比較を以下の表にまとめました。

 

電子ペーパーと液晶、有機EL、紙を比較した表

3.電子ペーパーの表示の仕組み

電子ペーパーは1970年代に米国ゼロックス社のパロアルト研究所に所属していたニック・シェリドンにより開発されました。ニックが開発したものは「Gyricon」と呼ばれ、そのディスプレイ自体は微小な球の半球を白色、別の半球を黒に塗り分け、それぞれをディスプレイに埋め込んだ単純な作りです。それぞれの球が静電気を帯びているため、電解によって球を回転させることで、白地に黒い文字の表示することを可能にしました。

現在電子インクにはいくつかの表示方式がありますが、ここでは代表的な原理である「電気泳動法式」について説明します。

電気泳動法式はGyriconとは違い、マイクロカプセル内にマイナスとプラスに帯電した白色顔料、黒色顔料が含まれ、それぞれが上下に浮かんでいます。マイクロカプセルは前面にプラスチックフィルム、後面にTFT基盤が貼り付けられているため、その間にある電界に電気を通すとそのエリアの電極によって白色、黒色の粒子が表示面、背面へと動いていきます。一つのディスプレイにある多数のマイクロカプセルそれぞれに電気を通すことにより文字表現が可能となります。

 

参考:E Ink|電子インク技術

(https://jp.eink.com/electronic-ink.html)

 

4.電子ペーパーが使われている製品

 

この章では電子ペーパーを使用した製品をご紹介いたします。電子ペーパーは身近なところに使用されています。

 

タブレット型端末

 

電子書籍リーダーとして代表的なのはAmazon.comが販売している「Amazon Kindle」でしょう。このシリーズではE Ink社の電子ペーパーを採用し、数千冊が厚さ1cm、重さ200gに満たない大きさに集約されています。

他にも単語検索機能に対応しているなど、紙ではできない機能が搭載されています。

 

電子看板

バスの運行時刻や災害時の案内表などの電子看板に電子ペーパーディスプレイが用いられています。

電源コードがいらず、電池で駆動できるため場所を選ばないということに加え、災害時に電源供給がない状態でも駆動可能であることから、その活用が期待されています。

 

電子棚札

白黒赤表示の電子棚札

電子棚札とは従来の紙の値札に代わるものとして、注目されているデジタルの表示器です。

最近では家電量販店やスーパーなどでも導入が進んでいる、次世代のプライスカードです。

電子棚札について詳しく知りたい方は以下を御覧ください。

https://rental.grt-esl.jp/blog/electronic-shelf-label-introduction/

一斉に価格を更新することができたり、表示エラーを削減できたりと省人化や省力化が叫ばれる今大注目の製品です。

GRトレードでは三色表示(黒・赤・白)からカラー表示まで、サイズも1.6インチから13インチまで幅広いラインナップを取り揃えています。

 

 

6.まとめ

電子ペーパーについてその特長、表示原理、電子ペーパーを使用した製品をご紹介いたしました。

今後もますます広がりつつある電子ペーパー。是非一度試してみてください。

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